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穢翼のユースティア Angel's blessing 本編クリア 感想

PSVita Review

穢翼のユースティア Angel's blessing (通常版)

穢翼のユースティア Angel's blessing (通常版)

お前は自分が生まれてきた意味を見つけることができたか?

本作のシナリオの構成としては、プロローグ及び共通ルートを進行していき途中ヒロインルートに入るか否か選択を迫られる。
ヒロインルートを選択すればもちろんヒロインとのエンディング。
ヒロインを選択しなければ物語の真相へと近づいていく。
知名度の高い作品で例を挙げるとシュタインズゲートのような構成といったほうがわかりやすいのかもしれない。
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!」でも述べられていた事ではあるが「主人公が救えるのは1人だけ」ということを思い知らさせるシナリオ展開である。

本作のシステムというかシナリオの手法であるAnotherViewは評価したい。
良くある手法として視点を変えたシナリオ進行は別シナリオとして展開することも多い。
それは当然の事であるが視点が変わると見えてくる物が全く異なるからだ。
AnotherViewで時系列が同じ段階で複数の視点を見渡せることはよりシナリオに深く入り込むことに繋がる。

プロローグ

プロローグ1時間30分くらいかかったのだが、ひとつの物語が終わったかのようなスッキリ感と幕引きで見せた伏線でわくわくしか残らない非常にいいプロローグだったと思う。
プロローグでこなすべき世界観紹介、キャラクター紹介、伏線どれも器用にこなしていて且ついいタイミングでプロローグ終了+OP映像挿入で主人公のグラフィックが判明する流れが非常によかった。
最強系主人公はやっぱりかっこ良くなければならない。思想や行動はもちろんそうだがビジュアルも大事な要素だと俺は思う。
ヒロインが可愛いことはもちろん大事なんだけど、主人公含めた男キャラがかっこいいことが俺の中では大事な要素だ。

フィオネ

黒羽に纏わる事件が解決するのはいいが飛んだ噛ませ犬にされたもんだな。
喜怒哀楽を素直に表現できるようになったフィオネが見れてとても幸せなルートだった。
ご都合主義かのように全てが丸く収まってハッピーエンドになる。
真ルートがある作品の辛いところではあるがもう少しフィオネと日常を過ごさせてくれてもよかったのではないか。
フィオネ√に入らなかった場合袂を分かつことになるが、今後も顔を合わせる機会があってより辛い。

エリス√

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第一印象で一番好きになったヒロイン。というかこんなの一目惚れしないほうがおかしい。
一番歪んでいるルートではあったしすごい辛いルートでもあった。
腐食金鎖関連の話が進むのでよりカイム、ジークへの好感度が増すルートであった。
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普通の状態のエリスはひたすらかわいいヒロインだったが、このルートで経験したことは後の真ルート(ティア√)でより活かされることとなる。

コレット√ / ラヴィリア√

聖女が祈らなければ都市が落ちる。がそもそも胡散臭い。そんなことは最初からわかっている。
あえてコレットの名前をルート中盤まで出さなかったところがぐっときた。
このルートでのカイムはちょっとおかしいというかメルトへの対応があっさりしすぎている。
まあそれが牢獄を出てカイムが変化していっているという事の証明ということなんだろうな。
というかさすがにメルトがフラグ立てるなんて想像できねえよ。
コレットとラヴィに関しては二者択一を迫られてどっちを選んでもハッピーエンドにはならない状況だったのでまあ一番良い結果ではあるかな。あのままラヴィがいなくなって終わりだったら、ただのつまらん話になっていただろうし。
物語を読む者の立場としてはコレットかラヴィかが一人でもたくましく生きていく様或いは堕落していく様を見てみたい。という気持ちがあるがさすがにそれが用意されていて見ていても辛いだけだっただろう。
コレット√とラヴィ√の差分があまりないのでどうせならハーレムでも良かったんじゃないかと思う。

リシア√

リシア関連人物等が一気に登場する。こういうのは新鮮な気持ちで入れるから悪くない。
ティア√が残っているのでリシア√が真ルートでないことは分かっていたが、分かっているからこそルキウスの正体については驚かされた。
よく考えるとルキウスとカイムの関連性について軽い伏線のような物は撒かれていたがあまり警戒していなかった。
この場面で次にプレイヤーが想像していない事(想像はできても信じたくないもの)はルキウスと敵対することだろう。
となると黒幕(ラスボス)はこれ以上の衝撃が必要になると思うのでルキウスか。ルキウスを超えるとすればティアなのでこの2人に絞られるとこの時点で推測している。(ティア√でジークと対峙する場面でそういやジークもいたなと思い出すことにはなるのだが)
まあでもルキウスが純粋悪にはならないだろうとは予想はしていた。カイムの正義とは別の正義であると。
何にしろルキウスの正体が本シナリオのメイン伏線回収でないことは確かなのでより楽しみが深まる。

リシア√に入っても入らなくてもリシアとはいい関係でいられるので非常に嬉しい。
王冠と花の冠の話はさすがに卑怯でしょう。泣かせにきていた。

カイムはリシアに信じるな。と忠告することでプレイヤーに対しても忠告しているのだと思っている。
なんせ何もまだ解決していないし、システィナに対する伏線も新たに張っているのだから。

ティア√

ルート序盤であっさり真相解明。
クルーヴィスの件はほぼ答え合わせが済んでいた状態だったので驚きはなかったが、二段構えのシスティナの伏線回収はよかった。
ここからやっと本題に入る。真ルートがあるシナリオだと結局これまでのルートはお膳立てに過ぎないのだから恐ろしい。
基本的に辛いルートだった。一番辛いのはカイムがかっこ悪くなってしまうところだな。
最強主人公が普通の人間(というかただの偽善者か)になってしまった。そんな感じか。
みんな。とくにジークは最強だったカイムが好きだったし、これからも最強でいてもらいたい気持ちが一番強かったから一番残念に思ってるだろう。
最後に持ち上げることを分かってはいるがそれにしても辛い日々だった(これでバッドエンドな終わり方だったら俺はどうなっていたのだろうか。
どんどん救いのない展開になるしカイムは覚醒するのが遅くてやきもきするし困った。
唯一の救いはエリスだった。エリス√では味わいきれなかったエリスの成長というか、もう親心みたいな感覚だよね。
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かわいいヒロインが綺麗になったというか。うまく言葉にすることはできないけど本当によくここまで来てくれた。ありがとうエリス。
とても魅力的になったエリス。

ルキウスがやってきた結果得られたものは飛んだ茶番劇だったけど終始一貫した生き方だったし、腑抜けている時のカイムよりはよっぽどかっこ良かった。一番かっこよかったのはジークだと思うが後半出番少なかったのが残念だ。

おまけシナリオが残っているらしいのでその感想は別途書こうと思う。