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マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス 感想/レビュー

PS3 Review

アニメ「トータル・イクリプス」未視聴の状態でプレイ開始したが、OPムービーが流れ序章が始まった時点でアニメ視聴後のプレイが最善と判断し先にアニメを視聴した。
原作は未読の状態であるが、アニメで完結しているとは到底思えなかったので補完を担ってくれることを本作には期待していた。
プレイを終えた今振り返るとアニメを先に視聴したその選択は正解だったと感じている。

シナリオ全体から見て約半分程のボリュームがアニメと同じ内容を綴るものとなっている。
その後のシナリオ進行の都合か、原作との兼ね合いかは判断できないが一部シナリオについては変更されているが概ね同じ内容である。
大きな部分で言うと「試製99式電磁投射砲」の破壊を試みる際の山本伍長の存在(ゲームでは登場しない)、あとはクリストファー少佐の最期(アニメでも呆気ない最期だったが)、レッドシフト発動危機の際の諸々。印象に残っている部分だとそんなところだろうか。
元々プラスアルファの部分に対する期待が高かったので、そのまま終わるわけではないだろうと高をくくっていたのだが想像していたよりもボリュームがあった。
時間にすると大体10時間程度。そう考えるとアニメでも結構シナリオを進行できていたんだなと感じる。

アニメではユウヤが大人になるまでの時間がかなり長く感じたのだが本作ではあまり感じなかった。
恐らくボイスの有無が大きく影響していると考えている。
本作ではユウヤ視点であることが多く、その場合はボイスが存在しない。
視点が変わった時はユウヤのボイスが再生されるが全体から見るとほんの僅かな割合でしか無い。
嫌味なセリフをボイス付きで聞いていたかどうかが印象に残ったかどうかに影響しているのではないだろうか。

また、基本的に戦術機の戦闘は紙芝居上での表現で描かれるのだが、アニメで描かれている部分の中で一部の演出はアニメの演出をそのまま利用している。
まあ言ってしまえばアニメの使い回しでしかないので、アニメで描かれた部分のみ用いられており新規アニメーションは見当たらなかった。あるととてもよかったのだが。
戦闘シーンに関してはアニメがあってもなくても熱い展開が多く楽しめた。一番機体的にかっこいいのはやっぱりこいつかな。
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アニメを視聴していて感じていたのは、俺が求めているのはマブラヴオルタネイティヴで対BETA戦で味わった恐怖、絶望とそれに勝る感動だと考えているが本作でもそれはあまり重要視されていなかった。
桜花作戦に至るまではほぼAH戦闘であったし対BETA戦についてもシミュレータによるものがほとんどで、ほぼ唯一のBETA戦であるシベリアでの戦闘においても「試製99式電磁投射砲」によって勝利しているわけでそういう類のものはあまり得られていない。
別ベクトルを重視している事がわかる。

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アニメで描かれた部分が終わりいよいよこれからというタイミングで唯衣が撃たれ、スタッフロールが流れてこれで終わりじゃ無いよな?まさかと危惧をしていたがプロローグの終わりを意味するOPだったというわけだ。
この演出については非常に良かった。そもそも冒頭のOPとは別に物語のクライマックス前に新たなOPムービーを取り入れている作品には名作が多い(すぐ名前出てくるタイトルはCLANNADくらいなのだが)

基本的に一般的なアドベンチャーゲームでは最悪の想定をしていれば、それより悪いことは起こらない事が多い。
それは最終的にはハッピーエンドに持っていく為に超えちゃいけないラインがあるからだ。
だけどそのラインを超えてくることを俺は求めているし「オルタネイティヴ」ならそうあってくれるとも考えていたので、唯衣の離脱については衝撃的ではあったが乗り越える事ができましたと。
ただ、折角その演出を、ユウヤに与えた衝撃をプレイヤーにも与えることができたのにその気分に浸らせる時間は短かったな。
みんな切り替えがはやかったしタリサが復帰して不知火が処分された時のリアクションで笑ってたし。
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まあでも唯衣がいかなる形であれ戻ってくる事を頭の片隅には置いていた。(最悪の想定だと例えば脳は生きていて体は無くとも思考はとか)
死んだ事に対してそれを超えるインパクトを持つ要素としては十分だからだ。

結果として復帰するわけだが、唯衣が戻ってくるまでの間の期間については適していたと思う。
ユウヤと同じく現実を受け止め始めていたタイミングでの復帰だったので嬉しかった。
振り返ってみればここで人の死なんてものは情報操作できることに気づいていなかったのは敗因だと思う。
伏線に気づくことができない鈍感な頭の方がアドベンチャーゲームを楽しめるとは思うので「勝負に負けて、戦いに勝つ」みたいなもんだと思っているが。
ところでこの唯衣めっちゃかわいい。
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アルゴス小隊のメンツはどいつもこいつもひたすらにいい奴だったな。
ちなみにタリサの「まっねッ!」がめっちゃ好き。
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あまり個人個人の過去に踏み込まなかったのが残念ではある。ドゥール中尉がヴァレンタインと話した内容だけでも興味を惹くものだったし、それ同等かそれ以上のシナリオが埋もれてるんだろうなと思うと残念。
その中でもサンダーク中尉(大尉)のキャラクターはかなり好き。悪役ヅラしておきながら信念を持って戦っているしな。
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アニメでもかなりの影響力を持っていたラトロア中佐が最初から最後まで出てくるとは予想していなかったな。
確かに好きなキャラクターではあったけど、死んで映えるタイプの上官キャラであると思っていたから。
だからこそ中佐が現れた時点でやられた...と俺は唯衣の件から何も学習していないと。
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最後桜花作戦については余興程度でしかないが、ここで対BETA戦の絶望具合とかが少し味わえる。
あまり具体的に描かれないので勿体無いと感じるが、アルゴス小隊やインフィニティーズや暴風小隊の面々が登場しない以上雰囲気で終わらせるしかなかったのか。
結局ユウヤの行動がどう影響したのか答えを示されなかったが、メインハイブ攻略に成功しハッピーエンドという形に収まった。

まとめ

ずらずらと書いてきたが簡単にまとめるとアニメで描かれた部分についてはアニメはよくやっていたなと感じた。
それだけにアドベンチャーゲームとしてプレイしてアドベンチャーゲーム特有の表現などで新たに得られたものは多くない。
冒頭にアニメを見てからプレイして良かったと言ったが、新鮮さを味わいたいのであれば本作を先にプレイしても良いかもしれない。

残りの部分についてはかなり楽しめたのだが、可能であればヒロイン毎のルートやよりBETA戦を詰めたシナリオも読んで見たかったと言うくらいだろうか。(やっぱりヒロインだとイーフェイ好きなので)
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後は登場人物それぞれのエピソードを深めるだけでもまた作品が作れてしまいそうなくらい魅力あるキャラクターは多かった。