アニメ「プラスティック・メモリーズ」&PSVita「プラスティック・メモリーズ」 感想

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アニメ未視聴の状態でゲームのプレイを開始して、コンプリート後アニメを見た。
最近「ゴールデンタイム」でも同じような流れで鑑賞したが、「ゴールデンタイム」の時はゲームが予想以上に良くてアニメを見なくちゃ!となったのに対し、今回はゲームに物足りなさを感じてアニメではどう締めているのか気になって視聴した。

結果から言うとアニメの内容はそのままゲームに収録されていたので同じ話を再度見るような形になった。
ゲームでは共通ルートがあり、その後アイラルートとその他サブヒロイン(ミチル、カヅキ、シェリー、エル)ルートに分岐する。
その共通ルートに当たるのが、アニメだと8話まで。
それ以降は、アイラルートの内容。アニメの終わり方はアイラルートのAエンドと同じ。

ゲーム上では少し物足りなさを感じていたが、やはりメディアが違えば見え方も違ってくるということを再認識させられた。
以前「AIR」の原作プレイ後、京アニ版「AIR」を見た時に原作とは比較にならないほど泣いてしまったことを思い出す。
タイムリミットがある場合どんどん自分を保てなくなることが多いけど、ツカサは強かったね。
強いからこそ最後カヅキに話しかけられて泣き崩れてしまう姿が響いた。

ゲームだとアイラルートではイベント1つ1つを選択して見る形式なので、どうにも没入感があまり出なかったように思う。
加えて1周ではすべてのイベントを見ることができず3周ほどする必要があったのも作業感がでてしまいよくなかった。
その点アニメで通して見れたのはよかった。
アニメでは実現しなかった、コンスタンスが用意してくれたディナーや、ヤスタカの車でドライブするシーンなどが用意されているのはゲームの良い点。

イベントを選択する画面
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で、ここからがゲームの出番でAエンドではアイラはいなくなってしまうのだけど、異なる結末を迎えるエンディングが2つ用意されている。
そのうちのCエンドはいわゆるバッドエンド的なエンディングなので置いといて、トゥルーエンド的な位置づけのBエンドについて。
Bエンドは、多くの人が望むであろうアイラとこれからもずっと過ごしていくことを実現するエンド...のはずなんだけど実際クリアしてプレイヤーが得られるのはアイラの笑顔1回のみ。
シナリオ上は、ワンダラー化する前にハイバネート(コールドスリープ)して寿命を延ばす方法が見つかるまで延命する。ツカサはその研究を自分でもする。
なのでその結果どうなったかが気になるところだが恐らくツカサ(明示はされない)がハイバネートを解除して、アイラがまた会えたねと言って終わる。
気になる点はいくつかある。

  1. ハイバネート解除しただけで終わるけど寿命を延ばす方法みつかったの?
  2. ツカサは何歳なの?何年かかったの?
  3. 本当にハイバネート解除したのツカサなの?

その辺りは描いてほしかった。

そして、これもゲームだからできるサブヒロインルート。
なんだけど内容があまりにも薄い。結局アイラ中心で進行するので多少会話イベントがあってから、アイラがいなくなったあと慰められて終わる流れ。
折角なんだからサブヒロイン攻略させてくれてもいいんじゃないのか。せめてミチルだけでも...

なので、アニメ見た後ゲームをやってもあまり得られるものがないんじゃないかというのが総評。
どちらかを選べと言われるならば是非アニメを見てください。

ゲームやってからアニメなので、アニメ見てからゲームの人が感じる内容はまた違うかもしれないが、先にゲームをやってしまった以上俺にはもうやり直せないので。
林直孝氏の作品なので関わっている他作品(シュタインズゲートを例に上げたいが比べるのは酷か)のように多くの物語を展開してほしかったが少々残念だった。