アニメ「プラスティック・メモリーズ」&PSVita「プラスティック・メモリーズ」 感想

f:id:arcright:20180621091851j:plain
アニメ未視聴の状態でゲームのプレイを開始して、コンプリート後アニメを見た。
最近「ゴールデンタイム」でも同じような流れで鑑賞したが、「ゴールデンタイム」の時はゲームが予想以上に良くてアニメを見なくちゃ!となったのに対し、今回はゲームに物足りなさを感じてアニメではどう締めているのか気になって視聴した。

結果から言うとアニメの内容はそのままゲームに収録されていたので同じ話を再度見るような形になった。
ゲームでは共通ルートがあり、その後アイラルートとその他サブヒロイン(ミチル、カヅキ、シェリー、エル)ルートに分岐する。
その共通ルートに当たるのが、アニメだと8話まで。
それ以降は、アイラルートの内容。アニメの終わり方はアイラルートのAエンドと同じ。

ゲーム上では少し物足りなさを感じていたが、やはりメディアが違えば見え方も違ってくるということを再認識させられた。
以前「AIR」の原作プレイ後、京アニ版「AIR」を見た時に原作とは比較にならないほど泣いてしまったことを思い出す。
タイムリミットがある場合どんどん自分を保てなくなることが多いけど、ツカサは強かったね。
強いからこそ最後カヅキに話しかけられて泣き崩れてしまう姿が響いた。

ゲームだとアイラルートではイベント1つ1つを選択して見る形式なので、どうにも没入感があまり出なかったように思う。
加えて1周ではすべてのイベントを見ることができず3周ほどする必要があったのも作業感がでてしまいよくなかった。
その点アニメで通して見れたのはよかった。
アニメでは実現しなかった、コンスタンスが用意してくれたディナーや、ヤスタカの車でドライブするシーンなどが用意されているのはゲームの良い点。

イベントを選択する画面
f:id:arcright:20180622075841j:plain

で、ここからがゲームの出番でAエンドではアイラはいなくなってしまうのだけど、異なる結末を迎えるエンディングが2つ用意されている。
そのうちのCエンドはいわゆるバッドエンド的なエンディングなので置いといて、トゥルーエンド的な位置づけのBエンドについて。
Bエンドは、多くの人が望むであろうアイラとこれからもずっと過ごしていくことを実現するエンド...のはずなんだけど実際クリアしてプレイヤーが得られるのはアイラの笑顔1回のみ。
シナリオ上は、ワンダラー化する前にハイバネート(コールドスリープ)して寿命を延ばす方法が見つかるまで延命する。ツカサはその研究を自分でもする。
なのでその結果どうなったかが気になるところだが恐らくツカサ(明示はされない)がハイバネートを解除して、アイラがまた会えたねと言って終わる。
気になる点はいくつかある。

  1. ハイバネート解除しただけで終わるけど寿命を延ばす方法みつかったの?
  2. ツカサは何歳なの?何年かかったの?
  3. 本当にハイバネート解除したのツカサなの?

その辺りは描いてほしかった。

そして、これもゲームだからできるサブヒロインルート。
なんだけど内容があまりにも薄い。結局アイラ中心で進行するので多少会話イベントがあってから、アイラがいなくなったあと慰められて終わる流れ。
折角なんだからサブヒロイン攻略させてくれてもいいんじゃないのか。せめてミチルだけでも...

なので、アニメ見た後ゲームをやってもあまり得られるものがないんじゃないかというのが総評。
どちらかを選べと言われるならば是非アニメを見てください。

ゲームやってからアニメなので、アニメ見てからゲームの人が感じる内容はまた違うかもしれないが、先にゲームをやってしまった以上俺にはもうやり直せないので。
林直孝氏の作品なので関わっている他作品(シュタインズゲートを例に上げたいが比べるのは酷か)のように多くの物語を展開してほしかったが少々残念だった。

アニメ「ゴールデンタイム」&PSVita「ゴールデンタイム Vivid Memories」 感想

f:id:arcright:20180618072033j:plain

背景

原作のライトノベルは未読。そのため、基本的にはアニメをベースとした感想になる。
視聴、プレイする前段階での知識は作者が「とらドラ!」の作者であるということのみ。

普段アニメ原作のタイトルをプレイする際はアニメを視聴してからプレイするかどうかを検討することが多いのだが、
正直な話あまりゲームに期待していなかったのと、アニメが2クール作品なので少々身構えてしまいアニメ未視聴のままゲームのプレイを始めた。
ただ、ゲームを始めて加賀さんのGOODエンドに到達した時点でこれはアニメ見ないとダメ。
リンダのGOODエンドに到達した時点でこれは今すぐアニメ見ないとダメとなりFIFAワールドカップ「ペルーvsデンマーク戦」終了後視聴を始めた。

ゴールデンタイム Vivid Memories

PSVita用タイトルとしてアニメ放送終了時期に発売されたようである。
そもそも、本作では基本的な設定や発生するイベントはアニメ準拠でストーリーが進行していくが、大筋には影響ない程度に設定に改変が加えられており加えて各キャラクターとのエンディングが用意されている。
大筋に影響がないとはいっても、ゲーム開始直後万里の霊魂が存在していることをプレイヤーに知らされたり結果的には発生する結果であっても発生するタイミングが違うので受ける印象はかなり変わってくると思う。

アニメ準拠とは言っても物語の本質までは語られず、あくまでも設定や登場人物などが同じのファンディスクのようなものを想像してもらえると良い。

初期状態で解放されているルートでは、多田万里がおまけんに所属しないことがアニメと大きくことなる。
そのルートで主要キャラクターの香子(前述の香子GOODを含む)やリンダ(前述のリンダGOODを含む)、岡ちゃん等のエンディングが用意されていてそれらを見ると、アニメと同じくおまけんに所属するルートで香子とリンダのエンディングが用意されているルート(以降真ルート)が解放される。

これは、アニメ視聴後真ルートをプレイしてわかったことだが、一番アニメに準拠しているのは真ルートである。
ただより霊魂とは仲良くやっているしより救いのあるエンディングになってる。

シナリオフローチャートが搭載されているが、分岐条件について詳しい記載があるわけでもなく、任意の地点にジャンプできるわけでもないのでエンディング回収はかなり大変。
特にGTイベントとツーショット会話は選択肢による影響が図りにくいのでかなり辛かった。

香子のエンディングはもちろん、リンダや岡ちゃんエンドが用意されていてかなり満足度は高い。
なぜか茶道部のさおちゃん、しーちゃんが重用されていてエンディングが複数用意されているw
後日談がDLCなので本編に収録されていないこと以外は、CG1つ1つにコメントが収録されていたりと作品愛を感じられるようなゲームだった。

アニメ

ゲームでリンダ先輩と多田万里の関係を知っていたので、リンダ先輩の一挙手一投足がとても心に響く。
リンダ先輩が見ている描写や複雑な表情をしたり、強がったりするシーンがより辛かった。
特に1クール目は1話内に大量の情報が詰め込まれていたので視聴していてとても体力を使った。

そんな中最初の波は4話。香子が万里の家で会話するシーンで泣いてしまい以降何度も泣いていたのでかなり疲れた。
ちょうど「クロアチアvsナイジェリア戦」がやっていて泣きながらクロアチアを応援していたので、この歳になってなにしてんだみたいな気持ちになりつつもこれは最後まで見るしかないと一気に最後まで見た。

常に香子を救うとリンダが救えない状況が続いていたのに、さらに香子もリンダも救うことができない状況に陥ったときはもうどうしようかと思った。
岡ちゃんが報われなかったことはかなり心残り。
ヤナは確かにいいヤツなんだが、あの展開の後すぐにリンダ先輩とうまくいくのは心が追いつかなくて、一番心が楽だったのは岡ちゃんがヤナと付き合うことだったんかなあと思う。

香子がポンコツみたいな感覚はあったんだけど(ロボ子的な意味じゃなくて)、反省しているところや徐々に心を制御していく様を見ていくのがすごく楽しかったし嬉しかった。
加賀香子はすごいやつなんだなって。加賀香子なんだなって。

リンダとの過去のやりとりはゲームではあまりなかったのでたくさん見れて嬉しかった。
香子に過去のリンダとのやりとりを重ねて回想したりしていた時が最高。
過去の女と重ねるって言ってしまうとひどいことなのかもしれないけどね。

アニメを見るのは約半年ぶりだったけどやっぱりいいものだね。本当は定期的に見るべきなんだけどね...

半年前