しかしきみの大好きなバファリンは、胃腸薬ではないはずだよ
世界シリーズ第三作。主人公は再び櫃内様刻。病院坂黒猫とのイギリス旅行編。
維新作品にしては珍しく起きた事象と起きてない事象について今回はきっちり物語中でキャラクターが確認しつつ整理してる。
捉え方によってどちらとも読み取れるような文章が多いだけに新鮮。
とは言っても、素直に物語を進めてくれるわけもなく最後まで作中作のトリックを貫いたのであった。
いつまで作中作を続けるのかという疑念に途中から変わって素直に読めなくなってしまった感はあるなあ。
改めて整理しておく。(完全なネタバレ
まず、作中作のトリックについて実は順番に描くと余計わかりにくいので逆から考えたほうがわかりやすいけどあえて。
- せんたくもんだい編
- あなうめもんだい編に登場する病院坂黒猫が書いた小説
- あなうめもんだい編
- ちょうぶんもんだい編に登場する串中弔士として書かれている櫃内様刻が書いた小説
- ちょうぶんもんだい編
- ろんぶんもんだい編に登場する病院坂黒猫が書いた小説
- ろんぶんもんだい編
- まるばつもんだい編に登場する櫃内様刻が書いた小説
- まるばつもんだい編
- エンディングに登場する病院坂笛吹が書いた小説
つまり病院坂笛吹が書いた作品の中の描写で小説を書く描写を描いているということになるのかな。
次に発生した事象についてまとめると
- 様刻と黒猫のイギリスへの修学旅行は航空機の欠航により出発前に終了した
- ガードル・ライアスは健在。エージェントも奥様も健在
まあこれくらい抑えておけばいいんですかね。
作中作のトリックにつて十分に堪能させてもらった。しばらくはこんな展開はなくていいかも。
様刻と黒猫の仲睦まじいやりとりがみれたのが一番よかったですね。
黒猫かわいいんですけどファッションセンスだけもうちょっと軌道修正してほしい気持ち