お前は、俺が十六歳の頃からーー俺に敗北していた
人間シリーズ締めくくり。零崎人識の人間関係4冊同時リリースのうちの1作。
ちなみにこの本を最終巻として読むときの読み方は『伊織』→『戯言』→『出夢』→『双識』ですな。
零崎一族が巻き込まれた小さな戦争。つまり零崎一族と萩原子荻との戦いの様子。
シームレスバイアスは玉藻ちゃんに封じられ、ボトルキープはシグナルイエローこと姫ちゃんに。
マインドレンデルに襲いかかる呪い名集団「裏切同盟」。人識はマインドレンデルを救うために動くのであった(何
表紙の変装した人識君による裏切同盟との戦いがメイン。1つ1つの描写はあっさりだけど
呪い名各人の能力についてはきっちり練られている感じしたけど、あっさりすぎるよなあ。
一気に6人(相手にしたのは5人だけど)をこのページ数でやるのはたしかにしょうがないんだけど
もうちょっと味があってもよかったんじゃないかなあ。
ひねりがあるんだけどいつものように被せて被せてって感じじゃなくて実はこうだったんです。
みたいなばらせば謎すべてとける感じのおわらせ方で盛り上がりに欠ける。
罪口とか時宮のあたりはよかったけどね。
あたしは得物に愛されている!だから武器による攻撃はーー一切効果がないのさ!
最後の子荻ちゃんと双識もなんかしっくりこないしなんだかなあというところ。
結局なにも決着がついてない。
これで人間シリーズ終了。戯言シリーズの番外編であることからこれにて戯言シリーズの世界は読了したってことか。
結局子荻ちゃんも最後までやってくれなかったし玉藻なんてなあ。
一番良かったのは伊織の巻ですかね。闇口絡みのところと伊織がよかったです。
さて、西尾維新マラソンはまだまだ始まったばかりということで次は世界シリーズに進みます。
最終巻はまだ創刊されておらずメフィストで連載中とのことだけどまあ読んでみましょうとりあえず。
最後はお決まりの人間シリーズ私的名言集です。
私的名言集
零崎双識の人間試験
- P.154 零崎双識
「ーなんで火がつかねえんだ! ジッポーってのは火ィつけるための道具じゃねーのかよおおおおおおっ!!!」
- P.160 早蕨薙真
「それは越前リョーマとコンバット越前くらい違います」
- P.192 無桐伊織
「わたしは死なない! わたしは逃げない! わたしは一人でも、独りじゃないなら、たとえ『どんな風』になろうと生きてみせる! 自分で死んだりしない! 自分から逃げたりしない! わたしは否定しない、全部まとめて肯定してやる! わたしは自分の人生如きに、才能如きに絶望なんかしない!」
- P.240 無桐伊織
「きぼう? 」
伊織は刃渡をせせら笑う。
「いらねーよ、そんなの」
- P.277 無桐伊織
「家族なんだから、もっといちゃいちゃしましょうよ。妹なんですよ、ほらほら」
- P.281 零崎人識
「兄貴は俺を拾ってくれた。
兄貴は俺を助けてくれた。
兄賞は俺を育ててくれた。
兄貧は俺を心配してくれた。
兄貴は俺の面倒を見てくれた。
兄立は俺を好いてくれたよ。
俺はそれをーー嫌というほど知っている」
零崎軋識の人間ノック
- P.11 零崎人識
「それなのに、報復だとか復讐だとか、いちいちキリがねーぜ。復習は学校の勉強だけで十分だっつーの」
- P.74 市井遊馬/萩原子荻
「割り切っているのね」
「割り算もできずに、生きていけというんですか? 足し算と引き算だけでは、世界は成り立ちません」
- P.122 零崎双識
「くそっ! メイドの方がよかった! スパッツなんて頼んで脱いでもらえばよかっただけじゃないか!」
- P.130 西条玉藻
「あたし……魔法少女、西条玉藻ちゃん、です……」
- P.169 匂宮出夢
匂宮出夢! 一人で。プリキュア、出夢くんじゃないですか!
- P.242 零崎人識
「兄貴にもされたことねえのに……、絶対に絶対に絶対に許さねえ……匂宮出夢……、今度会ったら、すげえキスしてやるからな……」
- P.306 哀川潤
まあいいや。ったく、随分待ったぞ。 待ち過ぎてポニーテイルがツインテールになるかと思ったよ
- P.313 哀川潤
嫌なことは嫌々やれ。好きなことは好きにやれ
(以降またあとで)