WHITE ALBUM2-幸せの向こう側- coda ノーマルルート 感想

嫌ならやめちまえ。別にお前の進む道が一つだなんて決めた奴はいねぇだろ

coda:(楽曲、楽章などの)終結部、結末、最終章

この後に待ち受ける事が、悲劇が予想できる中での幸せな時間は果たして本当に幸せな時間なんだろうか。
幸せを浴びれば浴びた分だけ苦しくなることが判ってるじゃないか。

峰城大付属高校から数えて5年間。作品としてのスパンが長いというか1つの作品にここまで詰め込んでいるの経験したことが無い気がする。

今まではさ、俺の中でも正解があった気がしたんだよ。春希が間違ってる行動をとっていることが明確だったからこうすればうまくいくみたいなそんな思いが俺の中にもあって「ふざけんな」ってずっと思ってて。
でも「coda」だとさ、春希が間違ってるって明言できないんだよ。かずさの事を雪菜に言わなかったこと。
悪いとは思うけど、駄目だとは思うんだけど、「誰に対しての誠実」が引っかかって伝える事が正しいのかどうか判断できなくなってる。


間違ってたのは雪菜とかずさが会わなかったことなんじゃないのかなあ。春希は緩衝材にならなきゃいけなかった。
緩衝材と言えば柴田さんのエピソードはすごいよかった。ボイスもないしCGも無いけど言葉だけでもとてもよかった。

かずさが独りぼっちになってしまったとき、
何もしてやれなかったこと。
かずさが世間からドロップアウトして、
ピアノも捨てて、周囲からどんどん距離を置き、
とうとう自分からも距離を置いてしまったとき…
叱ることも、諭すこともできなかったこと。
掃除と洗濯しかできなかったこと。
食事も作ってやれなかったこと。
曜子さんの気持ちも、かずさの気持ちも知っていて、
なのに二人の間の緩衝材になれなったこと。


理論武装には、自分には弱点があるって気づいているんならもっと強くなれるんじゃないのか?春希