ルートダブル - Before Crime * After Days - 感想その1(※ネタバレ)

回収はまだ残っていますがシナリオのトゥルーエンドを見たらたくさん書きたくなったのでかきます。

はじめに

本製品を受け取った時にTwitterでも記載しましたが、本当にこの作品が無事発売されそして今手元にあることを素直に嬉しく思います。
トゥルーエンドをみて、改めてこの作品が世に出て良かったと感じております。

下記には、ネタバレ記載していますのでプレイ予定の方、未クリアの方は見ないでください。ご自分の目で結末を見ていただきたい。

プレイ状況

体験版はプレイ済み。その時に書いたネタバレありの感想は下記

体験版は√Afterまるまる入っていましたが、復習の意味も込めて下記順番でプレイを行いました

  1. √After
  2. √Before
  3. √Current
  4. √Double

終わってみて考えるとABCDという順番でありながら、√Doubleでタイトル名を回収している感じでしたね。


トゥルーエンドを見たという状況なので一部ENDは未回収、閲覧していないシーンもあるため多少ずれ等あるかもしれません

全体的な感想

シナリオ

なにかにつけてEver17を比較に持ってきたりしていましたが、ルートダブルはEver17と多くの共通点があったかと思います。

  1. 主人公が二人
  2. 施設に複数人が閉じ込められ脱出できるタイムリミットが存在する
  3. 施設はコンピュータ制御されている
  4. 複数年越しの事件
  5. 主人公以外の視点からも物語を見る
  6. イベントが発生する日時などの数字を用いるところが何か意味ありげな数字
  7. 製薬会社が絡んでいる
  8. プレイヤーの存在が重要(これは後で詳細記載します)

などなど書くともっとあるでしょうが思いついた限りでもこんなにありました。
イメージとしてはEver17の正当進化系の作品であると言って差し支えないと思います。


Ever17も言ってしまうと発売から年月がたった昔のゲーム(リメイク版が発売されてはいますが)なので
演出面では明らかにルートダブルのほうが優れておりその点、Ever17のシナリオのクオリティを保ちつつ
その他の部分で演出レベルが上がったと考えてもらうとわかりやすいのかもしれません。
個人的にはシナリオも過去最高レベルだったと感じています。


上記に書いたプレイヤーの存在については、ゲーム内で描写をされるとすごい衝撃をうけていますいつも。
Ever17も最後の最後でそのような描写があったと記憶しています。
まず、ルートダブルをスタートすると最初にチュートリアルが行われる「Senses Sympathy System」について
プレイヤーがSenses Sympathyを使っているというという印象を植え付けていると考えます。


夏彦の第3の能力が開花した時に名前がSenses Sympathyだった瞬間にピンときましたが、
2030年9月16日に実施予定だった天川美夜子の実験。人工的に意識を作る実験絡みの話で
夏彦が脱出をしているときにラボ内での不思議な感覚についてしゃべるところがあります。
ラボ内のBC粒子により発生したであろう意識は、あなたつまりプレイヤーを表しており
プレイヤーがSenses Sympathyを用いて解決に導いたと遠まわしに言っているのでしょう。


こういう伏線回収はとてもいいと思います。ゲーム内で登場しないファクターを取り込んでシナリオを形成するのはとてもいい。


シナリオに関しては伏線に次ぐ伏線、さらにはミスリードからの伏線などなど好みの内容が盛りだくさんで非常に楽しかったですね。
√Currentで√Afterと√Beforeの伏線を回収した時に、衝撃を受けている最中にラスボスというか今まで全くでてこなかった
キャラクターに焦点があたって√Doubleに突入するじゃないですか。あれもう息つく暇がないですね。
テンポが良かったんだと思います。
最後もすぐにハッピーエンドとは行かなかったですねえ。


ChapterのサブタイトルでのPrologue/エピローグとかEpilogue/プロローグとかひねってあっていい。


時間についてのトリックは解明できてないけどなんか匂うなあみたいなのがたくさんありますね。
簡単にわかるところだと√Beforeで各チャプター毎の開始日時が10分ずつずれていくこととか

√Before Chapter1 9月10日6時19分
√Before Chapter2 9月11日6時29分
√Before Chapter3 9月12日6時39分
√Before Chapter4 9月13日6時49分
√Before Chapter5 9月14日6時59分
√Before Chapter6 9月15日7時09分
√Before Chapter7 9月16日3時19分

あとは16という数字になんかありそうなのとか。

キャラクター

キャラクターについても魅力的なキャラクターが多かったですね。
キャラクター同士に伏線に関してもどんどん明らかになっていく感じすごいよかったです。
さらっとばらしてますが被験体が実は3人だったこととか。
まあサリュは見た目からどう考えてもアリスと関係ありげなのですがね。
あとは被験体Nの話とか。
最後の渡瀬と夏彦のもよかったですしねえ。
何から何まで全部何かしら絡んでいるものがあるんよねえ。7月7日とかもさ。


キャラクターとしての位置づけはあまり強くないのかもしれないですが美夜子の存在は大きい。
被験体3人の面倒を見ていたのは美夜子だったし、なにより夏彦への純粋な愛情が響きました。
そんな美夜子だからこそ科学者としての欲望が唯一でてた意識を作り出す実験の時の会話はニヤッとしました。


風見の恋愛面の話もっともっとあると面白かったような気もしますけど、
ラボ内の空気と記憶の回想での空気があまりにも違うのでそのためも配慮ですかね。
お気に入りは体験版の時から変わらず風見ですね。


一番印象に残った言葉はメインキャラクターではなくコミュニケーター監視官の比嘉さんですね。

この国には2種類の人間が住んでいる。真実を知らない大多数の者たちと、我々真実を知る者
真実を知らぬ者は、そのまま何も知らず、正義も悪も意識せず、案寧の中に暮らせばいい
だが我々は違う。真実を知る者の中で、正義を実行できるのは、我々だけだ。
我々が正義を忘れたら、倫理は崩壊する。そうだろう椿山

システム

Senses Sympathy Systemに関してシステムは非常に斬新でよかったです。
操作しているキャラクター自身も選択肢に入っているとちょっとややこしかったですね。
例えば夏彦視点でプレイしているときに渡瀬に対しての設定をするとします。
その時に渡瀬に対していい印象をつける時は渡瀬を上げるというのは単純でいいですが
夏彦が渡瀬より低くないと行けないとかもしくは同じように高くないといけないとか
センシズ操作対象が一人ならいいのですが複数人現れると結構パターン多くなって大変ですよね。
まあこれがないと難易度が下がってしまうので一概には言えませんが
結構セーブ/ロードを繰り返したところではあります。


RAMシステムについてはシステムっていうほどのものでもないのかなと。

その他

あと、キャストコメントがほしかったです。(まだ聞いてない特典のCDの中に入っているのかもしれませんが
メモリーズオフシリーズでキャストコメントが非常におもしろくて他作品でもクリア後のEXTRAあたりに足して欲しいところです。

まとめ

全体的に期待していたハードルはらくらく超えてくれました。ぜひハードを持っているならプレイしてもらいたいADVです。
またプレイ済みの方はWebアンケートが実施されてますので思いの丈をぶつけましょう。自分もさっきおくりました